蜂須賀敬明のしゅみラークル

趣味にまつわるあれこれを、おつたえします。

アサシンクリードの話

以前SFCのアラジンを紹介した時に、

中東の雰囲気を感じられるゲームは貴重だと書いた覚えがあるのですが、

高度なグラフィックを用いて再現された中東世界の代表作とも言えるのが、

このアサシンクリードという作品でしょう。

 

正確には十字軍時代のエルサレムが舞台になっているのですが、

このキリスト教とイスラム教が複雑に混じり合う、

砂漠の乾いた、いろんな匂いが漂ってきそうな濃密な空間は、

一足踏み入れたら最後、どっぷりとこの作品にハマっていくことになります。

 

この作品も僕の大好きなオープンワールドの作品になっていますが、

このジャンルで最も大事なのはアクションの軽快さです。

どれだけ緻密なマップを用意しても、キャラがのろのろしていたり、

レスポンスが遅かったりすると、それだけでやる気が削がれてしまいます。

アサシンクリードの場合、少し動きはもっさりとする部分はあるものの、

動きが全体的にスポーティであり、高台から敵を察知する鷹の目や、

スニーキングしながらターゲットを暗殺するスリルは、

元祖パルクール名人で忍者の故郷である、

日本の人々にはとても馴染みやすく、遊びやすいつくりになっています。

 

そして、XBOX360やPS3の時代になってきて、

海外のゲームのすごさを感じるのは、

設定や脚本の練り方が尋常ではない、という点でしょう。

アサシンクリードは、舞台こそ12世紀の中東ですが、

本来の主人公は現代の若者であり、彼が祖先の行いを追体験する、

という設定になっています。

 

あまりにも作り込まれているので、

一周だけでは話の全貌を理解できないスケールになっており、

小説家という立場から考えてみると、

今はゲーム一本作るだけでも、途轍もない練り込みと、

アイデアをとことんぶつけなければ商品にならないのだと、痛感します。

 

アサクリシリーズは、この作品のヒットを受けて、

シリーズ展開が広がっていくことになりますが、

美麗なグラフィックや緻密な世界観は、

1の時点で既に高水準にあったと言えるでしょう。

 

今はゲームの開発が日本やアメリカ、イギリスにフランス、韓国など、

いわゆる先進諸国が目立っていますが、

21世紀になった今、これからはインドや中国、ブラジルといった、

さらなる発展が望める国から、

どんな文化を飲み込んだ、異国感のあるゲームが生み出されてくるのか、

ゲームファンとしてはとても楽しみなところです。

 

ゲームだからこそ楽しめる異文化というのが多くあるからこそ、

海外のゲームはやめられませんよね。