帰ってきた蜂須賀敬明のしゅみラークル

趣味にまつわるあれこれを、おつたえします。

涼宮ハルヒの憂鬱と2006年の話

今でこそ毎クールごとにアニメをそれなりの数見ているのですが、

その習慣をつけてくれたのは、おそらくハルヒをはじめとした、

2006年のアニメ群と言えるでしょう。

 

いわゆる深夜アニメと呼ばれるものは、

テレビドラマと同じく、冬春夏秋の4期(4クール)に分かれて放送されます。

1クールごとに大体12話から13話が放送され、

2クールを使って全26話になるものもあれば、

昔のガンダムシリーズや『鋼の錬金術師』などは、

4クール全50話近い、大河もののような作品もあります。

 

2006年のアニメは、ハルヒだけでなく、

その後のサブカルチャー業界に大きな影響を与えていく数多くの作品が、

一気にアニメ化したパラダイムシフトのクールと言えるでしょう。

 

2006年にアニメ化された主な作品群を並べてみると、

『fate/stay night』(冬期)、『銀魂』(春期)、『ひぐらしのなく頃に』(春期)、

『BLACK LAGOON』(春期)、『ゼロの使い魔』(夏期)、『DEATH NOTE』(秋期)、

『コードギアス 反逆のルルーシュ』(秋期)、『人造昆虫カブトボーグ VxV』(秋期)、

などなど、今でも人気のある作品が数多くラインナップされ、

個人的には『陰からマモル!』(冬期)、『桜蘭高校ホスト部』(春期)、

『N・H・Kにようこそ!』(夏期)なんかも見逃せません。

 

これまでも深夜アニメは、夕方のアニメとは異なる、

いわば大人向きのアニメとして独自の地位を築いてきましたが、

深夜という時間帯上、アニメファン以外が見るには敷居が高く、

そこまで広く認知されていたものではありませんでした。

 

ところが、2006年前後からネットの通信回線の速度が高まるにつれて、

元来技術的にできなかった動画サイトがちらほらと現れるようになり、

(YouTubeの設立が2005年、ニコニコ動画の開始が2006年)

ネット上でもアニメが見られるようになってから、

深夜アニメを見る層が格段に広がっていくことになります。

 

アニメカンブリア紀と個人的に位置づけている2006年において、

涼宮ハルヒの憂鬱は、優れたアニメーションという役割だけでなく、

アニメをサブカルチャーからサブを取っていく旗手のような立場でもあった、

と考えています。

 

作品そのものも大変面白いハルヒではあるのですが、

それと同じくらい興味を引くのは、

何がきっかけで、どのように文化が浸透し、広がっていくのか、

という世間の流れのようなものも、ハルヒを軸に考えてみると、

様々なものが見えてくる点です。

 

2005年くらいまで、インターネットは静的な分野で、

テキストの交換が主な用途の印象でしたが、

技術革新に伴って、インターネットがどんどん動的になっていき、

それに伴って、今までコアな人気だったものが、

一般にも支持されていく、という流れは非常にエキサイティングであり、

アニメの世界にどっぷりはまる人間が増えたのも理解できます。

 

ハルヒが話題になったポイントは、

ぶっ飛んだ1話、話がミックスで放送されたことなど、様々な点がありますが、

やはり全体的なアニメーションとしての質の高さと、

ティーンエイジャーの妄想を具現化したようなライブシーンでしょう。

あんなのをやられちゃえば、みんな夢中になっちゃいますよね。

 

ああいう出会いがまたあるんじゃないかと思ってしまうから、

アニメを見るのはやめられません。