蜂須賀敬明のしゅみラークル

趣味にまつわるあれこれを、おつたえします。

ドラゴンクエスト 4コマ漫画劇場の話

僕が小説を読み始めたのは大学生になってからで、

それまでは漫画もあまり読みませんでした。

当時、同級生たちは『ドラゴンボール』や『幽☆遊☆白書』など、

週刊少年漫画にどハマりしていましたが、

僕には唯一と言ってもいい、愛読している漫画がありました。

 

それこそ、ドラゴンクエスト4コマ漫画劇場です。

これはドラクエの4コマアンソロジー漫画で、

様々な漫画家が、ドラクエシリーズのキャラを動かして、

起承転結のあるギャグを描いたものです。

ここ出身の漫画家は多く、

『南国少年パプワくん』の柴田亜美さんや、

『魔法陣グルグル』の衛藤ヒロユキさんも、

番外編というアマチュアの4コマ投稿で頭角を現した方々でした。

 

物語というのは自由で、ルールは何もありません。

起承転結なんて構造で物語の自由を縛るのはナンセンス、

という意見もあるとは思いますが、侮るなかれ。

何事にも基礎というものはあり、起承転結や序破急といった、

物語構造のいろはを知っておいて損はありません。

それを知った上でアヴァンギャルドに進んでもいいわけですからね。

 

僕は生粋のドラクエっ子であり、ゲームをしていないときでも、

ドラクエに触れていたいと思う小学生でした。

そんな僕に与えられた4コマ漫画劇場は、

今思い返してみれば、物語をどう生み出していくか、という、

アイデアの見本帖であったようにも思えます。

 

4コマは奥が深いです。

たった4コマで笑わせたり、インパクトを与えたりするわけですから、

いくつもパターンを考えなければなりません。

ドラクエ4コマ漫画劇場には、楽屋裏というページがあり、

漫画家がいかに編集に怒られながらボツを食らい、

アイデアを出したかが悲痛に描かれていて、それを見るのも好きでした。

 

今はTwitterやPixivで自由にファンアートが発表されるので、

思い思いの絵が見られて楽しい反面、

昔ほどアンソロジーというものを見なくなったような気もして、

少し寂しいですね。

 

同人誌とは違い、オフィシャルな場所で、

ドラゴンクエストという作品の品位を保ちながら、

いかにそれを再構築して笑いに変えていくか。

 

数多の4コマ漫画家たちによる、

必死なギャグの数々で楽しませてもらったことは、

小学生の頃の楽しいゲームの思い出の一つです。